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by honeyrecords

萩尾望都についての考察

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多田由美、森脇真須味がマンガ家内でのみ評価が高いような、なんか難解な存在なのに対して、萩尾さんは、男性マンガでいう、手塚治虫のようなカリスマ的な存在に君臨している。
 少女マンガっていったら、恋愛ものっていうイメージが強くて男性には敬遠されがちかもしれないけれど、彼女の作品は文学性が高く、スケールの大きさは宇宙規模です。彼女のSF作品は小説なんかよりもずっと、刺激的で映画なんかよりもずっとリアルです。少女漫画でしか描けないSF世界っていうものの創始者なんだろうなと思います。
 画風は多田、森脇がシャープなラインなのと対照的に柔らかくて優しい線で描かれていますが、女性に魅力がたりないのは前者と同様。女性は柔らかいラインを出したいのはわかるけど・・・ぽっちゃりしすぎています。
 また彼女の作品は事故前事故後に大きく体分され、事故前は生き急ぐカート・コバーンやジミ・ヘンのように、とりつかれたように高尚な物語世界を作り出していましたが(そう、何かの使命に燃えるように!)、事故後は自分の趣味の世界のバレエや、軽いコメディタッチのSF等、まぁ、楽しいけど、人生観かえるような大作は避けるようになりました。
 私は事故後のバレエものもいいかげんな感じがして大好きですが、やはり、事故前あたりの作品が、絵、物語、の完成度が素晴らしく大好きです。
しかし、初期の私が生まれる前に書かれた作品などで、彼女がマンガ雑誌の隙間を埋めるために描いた短編なども、すごい説得力があり、多分出版社が
お題を決めて描かせているんだろうけれど、ちゃんと自分なりの世界観に昇華されており、かなりおもしろいです。得意分野じゃない分野を描いておもしろいっていうのが本当に彼女のマンガの実力のすごさを感じさせます。
 多田由美や森脇真須味はスポコンとか学園恋愛を描けるとはどうも思えないですし・・・(でも、また、そこがすばらしいのですが・・・)。

 結論としては多田由美は日本マンガ界のジョニー・ウィンター(すばらしい実力と業界内評価の高さ、作風の一徹さ、病気度、変人度、かつ漂う南部臭)である。森脇真須味は日本マンガ界のバウハウス(一部の人に熱烈に評価される、ソリッドな感じ、作風の暗さ、病気度、変態度、かつ漂うUK臭)である。そして萩尾望都は日本マンガ界のビートルズくらいいってるんじゃないのって思うわけです。

 しかし、本人はとってもかわいいミーハーおばさんで、BSマンガ夜話の岡野清明「陰陽師」の会にゲスト出演し、単行本の好きなシーンに大量のふせんを貼り付け、このページのヒロマサの表情は・・・だの、うっとりと語っていました。イイカンジ。
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by honeyrecords | 2004-10-21 20:02 | ロックな漫画